らずらいと姫の挑戦日記(第44回)~無線新機能紹介~
2017-07-11
今回、新しく追加されたLazuriteの無線の機能6個を紹介いたします。
以前のブログで、無線は人の音声の会話に似ている、とお伝えしました。
今回も人の会話に例えて、ご紹介していきます。
会社の同じフロアー【CH】内に、情報システム部・人事部・営業部の3つ部署【PAN-ID】があり、それぞれ従業員【HOST_ADRESS】が在籍している、という設定で考えてみます。
1.無差別モード
人の音声による会話は、話す相手が一人の場合や多数の場合など色々ありますが、誰に話す・誰の話を聞く、など相手を指定する事で成り立ちます。。
無線も同じで、送信機がデータを送りたい受信機のアドレスを指定したり、受信機がどの送信機のデータを取得したいかを指定することで通信していました。
無差別モードは、特定の誰か、ではなくて、受信できる無線のデータ全てを受け取ります。
受信側に関数『 setPromiscuous 』を設定し使用します。
用途は、通信に問題があった時など、解析調査をしたい時に使用します。
情報システム部の人が聞こえる声を全て聞いて、何かを解析している感じです。
2.暗号化モード
暗号化モードは、他の人にデータを見られたくない場合に使用します。無差別モードに設定している受信機がいても、データを暗号化して送受信しているので聞かれることはありません。
送信側・受信側ともに暗号化の方式 『 AES128bit 』を設定して使用します。
人事部の2人がプライベートの会話をしているので、他の誰にも聞かれないように会話を暗号化して守っています。
3.64bitMACアドレスによる通信
Lazuriteでは、アドレスの下位16bitの短縮アドレスで通信しています。短縮とは言え、0〜65535まで数字があるのでSubGHzの電波到達距離を考えれば全く問題は無いのですが、より厳密にそれぞれを識別するときは64bit(16桁)を使用します。このアドレスはMACアドレスと呼ばれて製造時に書き込みされるIDで、世界に一つだけしか存在しないアドレスになります。
4.ブロードキャストとグループキャスト
4-1:ブロードキャスト
送信側が一方的に話して、誰でも受信出来ます。詳細は以前のブログを確認して下さい。
4-2:グループキャスト
同じPANIDに所属している受信機にのみ一斉送信をする機能です。
ブロードキャストがPANID、送信先アドレスともに、指定していないのに対して、グループキャストは、PANIDに送信したいPANIDを指定します。
5.ブロードキャスト無効化
ブロードキャストを受信しない機能です。
複数のブロードキャストがある場合、受取るデータと受取らないデータを選択できます。
6.ACKの無効化
ACKというのは、一対一の通信(ユニキャスト)のとき受信機が送信機に返事をする機能です。送信機は、受信機が送信するACKを受け取ったら、正しく送信できたと認識して送信処理を終了します。ACKが返ってこないときは、再送を行います。この再送処理は、500msの時間が経過した後に、最大で3回行います。即ち送信は最大で1.5秒程度の時間がかかることになります。
データによっては、1つ1つの通信品質よりも連続してデータを取得したい場合がありますので、そのような時にACKを無効化する事ができます。
以上、6つが新たに追加された無線機能です。
実際に使用した例は、順次ブログにアップしていきます。